一昨日の字幕ネタが好評?だったので
調子に乗ってもう一つ。
「字幕は話し言葉と書き言葉の中間」
と、スクールの先生は言ってました。
ドラマや映画では字幕=セリフなのに
何だか違和感・・・と思うのは
もしかしたらこれが原因の1つかなと思います。
そしてもう1つ、違和感の原因だと思うのが
これまたやっぱり字数制限。
いくつか例を考えてみます。
・「お元気ですか?」→「お元気?」
これ位ならむしろスッキリ、かも
・「おなかがすいた」→「空腹だ」
(基本の表記は「お腹」「空く」ではなくひらがな)
話し言葉で「空腹」は言わないですよね。
でも、2文字なので字幕ではよく出てきます。
それでも独白のように「空腹だ」は詩的でもありますが
人に向かって「空腹では?」は、字幕の世界。
よく言われるのが「〜を」。
日本語(人)は察することが得意なので
言い切らなくてもある程度通じるんですね。
・「連絡してちょうだい」→「連絡を」
・「決心したの」→「決心を」
そして最近、私が思うのは「〜と?」「〜で?」。
・「どこに行くんですか?」→「どこに行こうと?」
・「行くのですか?」→「行くので?」
字数制限下では致し方ないことも多いですし
映像と共にストーリーの一部分として見れば
違和感はないかもしれません。
でもこのセリフ、この字幕だけを見た時に
「〜と」(福岡の人ですか?)
「〜で」(時代劇のあきんどですか?)
と、寝不足な頭で
自分の字幕にダメをだしています。
もしもこの先、何年も字幕に携わるのならば
そのうち慣れて違和感を感じなくなるかもしれない。
そんな時は、博多弁と時代劇を思い出して
少しでもマシなものになるよう
初心を忘れないでおこう、と思う次第です。